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Circular Economy

―サーキュラーエコノミー―

サーキュラーエコノミーとは、従来の「作り、使い、捨てる(Take-Make-Waste)」という線形の経済モデルとは異なり、有限な資源の投入を減らし、一旦投入された資源は最大限に活かし、廃棄物を最小限に抑える持続可能な循環型の経済モデルです。循環の輪を、狭める、ゆっくりにする、閉じる、再生する、知らせるという方法で、製品の設計から、製造、商品・サービスの提供、消費、廃棄までのプロセスの最適化を進めます。

サーキュラーエコノミーは新たなビジネスモデルやイノベーションの機会を生み出し、新たな雇用機会を提供する可能性を秘めています。廃棄物を資源として再利用することで、資源効率の高い、すなわち経済効率の高い新たな産業やサービスが生まれ、経済の多様性と持続可能性が高まることが期待されています。
サーキュラーエコノミーが実現されると、人々の社会経済活動は、モノやサービスの循環の中にすっぽりと取り込まれます。これにより、持続的な地球と人々のウェルビーイングがもたらされることが期待されます。

Source: Ellen MacArthur Foundation, Circular economy systems diagram (Feb2019) をもとに作成

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    2025/7/24
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    竹を使ったコンポストプロジェクト その2~竹の加工・組立~

    竹を使ったコンポスト二種類

    現在A lutenでは、株式会社林田産業と協力し、竹材を使って手作りのコンポストを地元の小学校に制作・設置する取り組みをおこなっています。

    前回のブログではコンポストの材料となる竹の伐採の様子をお届けしましたが、今回は実際にコンポストを作成する様子を紹介します。

    今回、2種類のコンポストを作成しました。(トップ写真(左):脚付き型、(右):土置き型)どちらもキエーロの考え方を参考にしたコンポストで、竹製の土置き型と脚付き型です。土置き型(写真右)は、底がなく、地面に直接設置するタイプのコンポストです。それにたいして、脚付き型(写真左)は、地面に接していないタイプのものです。

    <土置き型のパース図>

    土置き型は、半分に割った竹を交互に組み合わせて壁を作ります。横幅と奥行きともに、竹の本数を増やすことでお好みの大きさに仕上げることができます。ただし、竹を半分に割り、節を取り除き、土を深く掘って倒れないように差し込んでいく作業は思いのほか時間がかかります。また、竹の太さやしなりには固有差があるため、こちらを抑えると向こうが倒れ、向こうを支えるとこちらが倒れるので、まっすぐな壁を作っていくには手が5-6本必要だなと感じました。

    <竹を縦にカットする様子>

    一方、脚付き型は、丸のまま使用するため、土置き型に比べ手間は半分以下です。今回は、ロープワーク熟練者が不在であったため、芸術は爆発だ!と言わんばかりの自由な縛り方になっていますが、今後プロロープワーカーをゲストでお呼びすればさらに見目麗しい井桁構造が完成すると自負しています。こちらは、見ての通り、竹の太さ分の隙間が前後面と側面に交互にできてしまうため、中に麻袋を設置します。夏の間は問題ないですが、冬になると保温性が落ちることが気がかりです。こうした課題も含め、現在観察中です。

    今後はこのコンポストを実際に小学校で運用している様子もお伝えします。

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    2025/7/10
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    竹を使ったコンポストプロジェクト その1~竹伐採~

    竹林のようす

    日本各地の風景には、美しい竹林が点在しています。その青々とした姿は心を和ませてくれますが、その力強い成長の一方で、竹林は適切に手入れをしないと、深刻な環境リスクを引き起こすことがあります。

    竹は根が浅く、斜面の多い日本では放置すると土砂崩れの原因になります。急速に広がる竹林は日光を遮り、他の植物の成長を妨げて生態系のバランスも崩します。それらを防ぐために、適度な間伐で光と風を通すことが、斜面の安定と自然環境の保全につながります。豊かな自然を未来に引き継いでいくためにも、竹林を「育てる」という意識が今、求められています。

    私たちA lutenは、福岡県福津市を拠点に、ごみ収集や木くず・竹材などのリサイクル事業を展開する株式会社林田産業と協力し、間伐した竹を使って手作りのコンポスト(生ごみ堆肥)を地元の小学校に制作・設置するプロジェクトを始動しました。

    一般的に、家庭から出るごみの約2〜3割は生ごみで、水分が多く腐りやすいため、悪臭の原因になったり、猫やカラスによる被害を招くことがあります。さらに、運搬や焼却にも多くのエネルギーを必要とするため、生ごみの分別や減量は特に重要です。

    このプロジェクトでは、地元の竹で作ったコンポストを使って、子どもたちが資源循環や環境の大切さを学ぶきっかけにしています。堆肥化は、ごみの削減に加え、その運搬や処理に伴うCO₂の排出を減らし、土を豊かにする持続可能な取り組みです。持続可能なごみの処理を通じて、循環型社会への意識を育みます。

    今回、地元の竹からコンポストを作ろうと福津市内の竹林を訪れました。日本には、真竹(まだけ)、孟宗竹(もうそうちく)、淡竹(はちく)などを含む多くの種類の竹があります。真竹は細く節間が長い、孟宗竹は太く節間が短いなどの特徴があり、今回は細く扱いやすい真竹を伐採しました。

    次回は、伐採した竹をどうやってコンポストに使えるようにするのか、竹の加工の様子をお届けします。

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    2025/5/30
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    【登壇報告】第37回環境工学連合講演会にて講演しました

    2025年5月27日(火)、六本木・日本学術会議講堂にて開催された「第37回環境工学連合講演会」公開シンポジウムに登壇しました。

    本シンポジウムは「先進サスティナブル社会における環境工学の役割」をテーマに、環境・エネルギー・社会システム・教育など多様な分野の専門家が集い、未来志向の研究や取り組みを共有する貴重な場となりました。

    A luten代表の菊澤は、「プラスチック資源循環のための評価フレームワークの構築:サーキュラービジネスモデルの視点から」と題して講演を行い、プラスチック循環の実装を後押しするための評価フレームワークについて報告しました。

    講演会

    当日は、現地とオンラインを合わせて300名を超える方々にご参加いただき、プラスチック循環というテーマへの関心の高さがうかがえました。

    また、質疑応答では、「再生プラスチックを流通させるには、量が先か、質が先か?」という本質的な問いが寄せられ、講演後の意見交換でも関心の高い議題として話題に上がりました。翌日に参加したNEW環境展の会場でもお会いした方々に同様の問いを投げかけたところ、興味深い見解が複数寄せられましたので、ご紹介いたします。

    欧州の環境プラントメーカーの出展者からは、「日本では再生材を目玉商品に用いようとするあまり、初めから高品質を求めすぎている」との指摘がありました。包装材、物流資材、什器など、製品以外の用途も含めて再生材を柔軟に活用していくべき、という意見です。

    さらに、再生プラスチックを扱う商社からは、「高品質な再生材へのニーズは国内でも確実に高まっているが、その品質と量を安定的に確保できる状況にはない」との声も聞かれました。これは、メーカー側が求める品質と供給量のハードルの高さが、普及の妨げとなっている現状を示唆しています。

    今回の講演でご質問くださったのは、再生材を供給されているリサイクラーの方でしたが、同様の課題意識を持たれている様子がうかがえました。講演でも述べたとおり、バリューチェーンのいずれかの段階で「詰まり」が生じていることは明らかです。再生材の価値が市場において認められれば分別排出も進み、高品質な排出や再資源化への協力が得られるはずですが、その評価や需要が曖昧なままでは、主体的な協力は得にくいのが現状です。

    今回の登壇を通じて得られた気づきやフィードバックを、今後の研究と社会実装の方向づけにしっかりと活かしていきたいと考えております。

    最後に、このような貴重な機会をいただきました日本学術会議 環境学委員会 環境科学・環境工学分科会の皆さま、本会議へのご推薦をいただきました廃棄物資源循環学会の皆さま、そしてご参加いただいた皆様に心より感謝申し上げます。

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    2025/5/8
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    【登壇】5/27東京・オンライン開催 │ 第37回環境工学連合講演会

    527日(火)、六本木の日本学術会議講堂にて公開シンポジウムが開催されます。環境・エネルギー・社会システム・教育など、幅広い分野の第一線で活躍する専門家たちが、新社会の構築に向けた研究について発表、話題提供を行います。代表の菊澤は「プラスチック資源循環のための評価フレームワークの構築:サーキュラービジネスモデルの視点から」と題し、11:20からの回で講演します。

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    第37回環境工学連合講演会開催概要

    テーマ:先進サスティナブル社会における環境工学の役割

    会 期:2025年(令和7年)527日(火)

    会 場:日本学術会議講堂 +オンライン(Zoom

    プログラム・詳細はこちら

    参加費:無料

        日本学術会議 環境学委員会環境科学・環境工学分科会

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    本イベントでは、カーボンニュートラルの社会実装、脱炭素社会の実現への道筋、エネルギー供給システムの在り方について​、活発な討論の場を提供。持続可能な未来に向けた「科学技術の現在地」と「これから」を探ります。お誘い合わせの上ぜひご参加ください

    事前の参加登録が必要となります。

    詳細は日本学術会議のサイトでご確認ください。

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    2025/5/1
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    『都市政策研究』第26号に掲載|福岡市×中小企業の脱炭素化レポート

    [脱炭素の取り組み内容に関するアンケート結果]

    脱炭素施策に関する研究報告が、公益財団法人福岡アジア都市研究所の紀要『都市政策研究』第26号(2025年3月発行)に掲載されました。市内中小企業の現場調査に基づき、脱炭素への現状と課題を整理した内容となっています。代表の菊澤は「中小企業の脱炭素の取り組み ― 現状と課題 ―」と題して、脱炭素社会の推進に向けた地域企業の役割と支援策について考察しました。

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    掲載論文情報
    論文タイトル:中小企業の脱炭素の取り組み ― 現状と課題 ―

    掲載誌:公益財団法人福岡アジア都市研究所『都市政策研究』第26号
    発行日:2025年(令和7年)3月
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    【論文要旨】
    GX(グリーントランスフォーメーション)は、国の新たな政策の柱として位置づけられ、新産業創出の契機とされています。しかし、福岡市およびその近隣地域の中小企業の多くは、GXが推し進める技術革新や脱炭素が自社に直接関係するものとは認識しておらず、省エネ設備の導入も主に固定費削減の手段として捉えられているのが実情です。
    本研究では、中小企業の脱炭素化における現状と課題を明らかにするため、既存のアンケートおよびインタビュー調査に加え、独自に実施した調査を通じて、気候変動による影響の程度、脱炭素以外に抱える経営課題、脱炭素化への意識と実施状況、取り組みの動機、さらに推進を妨げる障壁について多角的に分析しました。これにより、脱炭素化の停滞要因や中小企業特有の意識・行動の特徴を掘り下げ、今後の支援策や施策立案への示唆を得ることを目指しています。

    福岡市の未来を見据えた「脱炭素への挑戦」に関心のある方は、ぜひご一読ください。

    詳細は福岡アジア都市研究所の公式サイトにてご確認いただけます。

    都市政策研究(第26号) | 福岡アジア都市研究所(URC)

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    2025/1/15
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    大刀洗の取り組みから学ぶ、リサイクルがつなぐ地域の輪

    リサイクルボックスの底には、リサイクルありがとうの絵

    先月、福岡県大刀洗町(たちあらいまち)にある「MEGURU STATION」を訪問しました。「MEGURU STATION」は「互助共助を生むコミュニティ拠点」と「資源回収ステーション」の2つの機能を融合させたリサイクルステーションです。アミタホールディングス株式会社が提案し、地域課題の統合的な解決を目的としています。ただの資源回収拠点ではなく、住民が主体となって運営し、リサイクルを通じて地域コミュニティを活性化させることが目指されます。

     

    ごみの分別
    [住民が運営するゴミステーション]
    実は、今回の訪問は3回目でした。1回目の訪問時は、第1号拠点が実証段階にあり、リサイクルステーションの運営を住民主体で行うというコンセプトが住民にどのように受け入れられるのか未知数の状況でした。袋がいっぱいになると利用者が新しい袋と取り替え、バックヤードに持っていくという作業を行います。多少の手間はあるものの、このステーションがないと1ヶ月に1回の資源の日まで家に保管しておかないといけなかったそうなので、そういう意味で利便性が上がっているというのも、受け入れられているポイントです。

    住民が運営するゴミステーションの写真
    [住民が袋を交換する]
    その後、2回目の訪問時には校区別に拠点が4つに増え、それぞれの地域に合わせた特色ある取り組みを見ることができました。
    たとえば、本郷校区の「ふれあいセンター」では、生ごみをバイオガス化処理してガスや液肥を作り、液肥は敷地内にあるコミュニティガーデンで使われ、育った野菜は地域イベントで使われています。また、菊池校区では放課後児童クラブとリサイクル活動を組み合わせ、子どもたちがリサイクル活動を通じて「ガラガラ券」を取得し、それを駄菓子と交換する仕組みが導入されていました。

    コミュニティガーデン
    [生ゴミを活用したコミュニティガーデン]
    そして今回。本郷校区と大堰(おおぜき)校区「憩いの園大堰交流センター」を再訪し、新たな展開を確認しました。「MEGURU STATION」は、互助共助を高めることを目的としてスタートしていますが、地域の公民館機能とリサイクル活動が結びつくことで、拠点としての役割がさらに広がり、世代を超えた住民の交流が生まれているという印象を受けました。

    大堰校区では、資源持ち込みで貯めたポイントを麻素材のバッグやペットボトルキャップ製植木鉢と交換する仕組みがあります。

    ポイントで交換できるもの一覧表
    [獲得したポイントは交換できる]
    アルミ缶販売収益で設置された無料コーヒーコーナーは、センターの利用者の交流に一役買っています。さらに、隣接する小学校では、ごみの授業で子どもたちと先生、役場職員がセンターを訪問し、学校・役場・センター間の連携も深まっているとのことでした。センター内のアンビシャス広場*1では、放課後活動の一環として ecoくらぶがリサイクル活動に取り組んでいます。

    ごみの捨て方について、小学生の書いたポスター
    [クラブ活動もごみステーションに貢献]
    大刀洗の取り組みから私たちが学べることは、リサイクルが単なる「資源の循環」にとどまらず、人と人をつなげ、地域を豊かにする可能性を秘めているということです。リサイクル活動を見直し、地域で何ができるか考えてみるきっかけになれば幸いです。

     

    *1アンビシャス広場:福岡県が推進する青少年アンビシャス運動の一環として設けられる放課後の子どもたちの地域での居場所

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    2024/12/18
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    一括回収プラスチックの組成調査

    プラスチックと一言にいっても、種類はさまざまです。ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンなど、それぞれ用途や特性が異なります。モノからモノへのリサイクル(マテリアルリサイクル)を行うには、プラスチックの種類ごとに分別する必要があります。​

    今回は、研究活動の一環として参加している、廃プラスチックの組成調査(※1)の報告です。​

    今回の組成調査の対象は、 ある自治体にて【一括回収】で集められたプラスチックです。これまで多くの自治体では廃プラスチックの中でも容器包装に当たるもののみを回収していました。しかし、プラスチック資源循環促進法(※2)の制定頃から、容器包装プラスチックと製品プラスチックを「一括で」回収する方法を採用する自治体が増えています。これにより、以前より多くの廃プラスチックの回収が可能となっています。容器包装プラスチックと製品プラスチックの違いについては別の機会に紹介するとして、​今回の組成調査で気になったのは次の2点です。​

    ①廃プラスチックの一括回収に、たくさんの「プラスチックでないもの」が混ざっていること。​
    中でも多かったのがカップ麺の容器です。「外装フィルムはプラスチックでできている。軽くて丈夫だし、この容器もプラスチックっぽい」と、【プラスチック】として出されているようですが、実は【紙】が主体であることが多いです(紙が“主要な”素材)。プラスチックは通常、素材選別や形状選別を経てリサイクルされます。このカップ麺の容器のように他の素材が混ざってしまうと、選別に時間がかかったり、効率が悪くなったります。

    ②お菓子の袋などを小さく折りたたみ、結んだ形で出しているものが見られたこと。​

    コンパクトになり、ごみのかさも減るので、あえて結んで出している方もいるでしょう。しかし、この状態では選別の過程ではじかれてしまったり、上手く破砕(ばらばらにする)ができなかったりして、本来リサイクルできるものも、リサイクルルートに乗らない可能性が高くなります。リサイクルに出すときは、広げたまま出すのが望ましいです。​

    小さく結ばれた袋
    小さく結ばれた袋

    他にも、袋の中に他の袋や容器を入れて出すのも、異素材が混ざる要因となるので、避けた方がよいです。また、汚れが付いたままでは、再生されるプラスチックにも汚れが移ってしまい、全体の質を落としてしまうため、きれいに洗ってから出す(あるいはごみとして出す)必要があります。

    ※1:組成調査:家庭や事業所から排出されるごみの種類や割合を調査・分析するもの。ごみの組成を分析することで、ごみの減量やリサイクル推進に役立つ。
    ※2:プラスチック資源循環促進法:2022年施行。プラスチック製品の排出削減や再利用を促進するもの。企業に設計やリサイクル義務を課し、消費者にも分別回収を求め、環境負荷の軽減を目指す。​

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    2024/10/23
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    学会発表報告「プラスチックの回収と再資源化の評価に関する研究」​

    研究結果をまとめたマトリックス図

    図はサーキュラリティマトリックス(Atasuら,2021)を元に
    調査結果(仮)を反映


    第35回廃棄物資源循環学会研究発表会にて、口頭発表を行いました。

    現在のプラスチックリサイクルの課題として、マテリアルリサイクル率*1が低いことと、リサイクル用途(リサイクルされたものがどのように使われるか)が限られていることが挙げられます。​

    この研究では、サーキュラービジネスモデル(CBMs)を用いてこうした課題を解明・解決できないか試みています。CBMsは、サーキュラーエコノミー(CE)*2を実現するためのビジネスモデルで、シェアリングエコノミーや製品をサービスとして提供する考え方(PaaS)など、さまざまな視点からアプローチします。この研究では、特に「サーキュラリティマトリックス(CM)」を使って、廃プラスチック製品の回収と価値抽出の容易さを視覚的に整理しています。​

    具体的には、回収が難しいか容易か、またその価値を取り出しやすいかどうかの2軸で、プラスチック製品を4つのカテゴリーに分類しました。このマトリックスを通じて、どの製品が効果的にリサイクルできるのか、どの製品に課題があるのかを見える化しています。​

    研究結果をまとめたマトリックス図
    サーキュラリティマトリックス(Atasuら,2021)を元に調査結果(仮)を反映​

    さらに、評価項目についても詳しく説明しました。回収の容易さは、回収インフラの整備状況やコスト、消費者の協力度などによって決まります。一方で、価値抽出の容易さは、素材の汚れや種類、処理技術の成熟度に影響されます。このような基準を設けることで、実態に即した評価が可能になります。​

    暫定的な評価結果として、例えば、ストレッチフィルム*3は、単一素材でかつ特定の場所でまとまって排出されるため、回収と価値抽出が比較的容易と評価されています。​

    今後の展開としては、評価の精度を上げるとともに、評価結果に基づき有効なCE戦略を検討していく予定です。​

    *1 マテリアルリサイクル率:廃棄された資源を“物理的に”加工して、新しい製品や材料に再利用する方法​

    *2 サーキュラーエコノミー:有限な資源を無駄にせず最大限に活用し、廃棄物を最小限に抑える持続可能な経済モデル​

    *3 ストレッチフィルム:物流センターで商品をまとめる時などに使われる薄くて柔軟なプラスチック​

    研究発表会開催概要の図

    第35回 廃棄物資源循環学会 研究発表会

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    2024/2/18
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    登壇『グリーンインフラ・ネットワーク・ジャパン2024全国大会』

    登壇イベントのメインビジュアル

    九州大学景観研究室がリードするセッション「南阿蘇村ではじまるサスティナブルな景観形成 ー歴史的石積みとデカスギのお話ー」にて、サーキュラーエコノミーによる地域づくりとして発表し、パネリストの皆様とディスカッションを行いました。南阿蘇村の地域にある石を使った石垣文化や成長しすぎた杉をガードレールに活用する取り組みなど、南阿蘇の自然や文化を生かしたサーキュラーエコノミーのあり方について話題提供を行いました。

    グリーンインフラ・ネットワーク・ジャパン_イベント情報

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    2024/1/31
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    採択「令和5年度脱炭素型循環経済システム構築促進事業(プラスチック等のリサイクルプロセス構築及び省CO2化実証事業)」

    九州大学を中心とした研究者・事業者の皆様とともに、「リサイクル困難素材等の高品質リサイクル実証事業」を開始します。今後2年と少しの期間で、廃棄された容器包装プラスチックと製品プラスチックの高品質なリサイクルの技術開発やそれに付随する回収・選別の仕組み、CO2の削減効果などを検証していきます。