
Circular Economy
サーキュラーエコノミーとは、従来の「作り、使い、捨てる(Take-Make-Waste)」という線形の経済モデルとは異なり、有限な資源の投入を減らし、一旦投入された資源は最大限に活かし、廃棄物を最小限に抑える持続可能な循環型の経済モデルです。循環の輪を、狭める、ゆっくりにする、閉じる、再生する、知らせるという方法で、製品の設計から、製造、商品・サービスの提供、消費、廃棄までのプロセスの最適化を進めます。
サーキュラーエコノミーは新たなビジネスモデルやイノベーションの機会を生み出し、新たな雇用機会を提供する可能性を秘めています。廃棄物を資源として再利用することで、資源効率の高い、すなわち経済効率の高い新たな産業やサービスが生まれ、経済の多様性と持続可能性が高まることが期待されています。
サーキュラーエコノミーが実現されると、人々の社会経済活動は、モノやサービスの循環の中にすっぽりと取り込まれます。これにより、持続的な地球と人々のウェルビーイングがもたらされることが期待されます。

Source: Ellen MacArthur Foundation, Circular economy systems diagram (Feb2019) をもとに作成
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2025/10/16竹製コンポストがイオンモールで紹介されました

以前からお伝えしている小学校での竹製コンポストの取り組みでの子どもたちの活動が、イオンモール福津で開催された「サステナフェス」にて紹介されました。
サステナフェスは宗像・福津・古賀地域の学校や企業、市民団体などがサステナビリティに関する取り組みを展示するイベントで、竹製コンポストの取り組みも学校の環境学習の一つとして掲示されました。会場では、子どもたちが観察してきた様子や、竹と野菜くずだけで進む堆肥化の過程が写真とともに紹介され、地域の方々にも注目されました。学校内での学びが地域に広がる機会となっています。

我々を含む民間企業や団体が学校に出向いて出張授業を行ったり、プロジェクトを合同で実施し、さらにそれらの取り組みが地域の拠点であるイオンモールで紹介されることは、学校と地域が自然に連携していることを感じさせます。先生は授業を通じて多様なアプローチで知識や経験を提供しますが、地域で活動する企業や団体が実務に基づく話題や機会を提供することで、子どもたちはよりリアルな体験として記憶に残すことができるのではないかと思います。
対象の小学校はコミュニティスクールに認定されており、今回の取り組み以外でも地域とつながる機会が多く提供されています。さらに、イオンモール福津でのサステナフェスのように、地域イベントや個人店が学校や市民とつながる場となる仕組みも非常に意義深いと感じます。子どもたちの活動が地域で可視化され、関心を持つ大人たちとつながることで、学びは教室内に留まらず、地域全体で循環する価値ある体験へと広がりそうです。
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2025/9/29ペットボトルキャップのリサイクルから見える、日本と欧州のアプローチの違い

欧州委員会が2019年に発表したプレスリリース(リンクはこちら)を読みながら、ペットボトルのリサイクルに関する日本と欧州の考え方の違いについて改めて考えてみました。
日本では、以前のブログでも紹介したように、ペットボトルキャップをいったんボトルと分けてから精緻に回収する事例が見られました。通常の容器包装プラスチックのリサイクル施設では、小さすぎるキャップは処理工程で弾かれることが多いのですが、キャップ専用に作られた特殊な設備や機械を使い、異物を取り除いた上で素材や色ごとに選別し、リサイクルする方法です。
一方、欧州ではアプローチが少し異なります。冒頭のプレスリリースにある通り、2019年に発行され、2024年7月に施行された「使い捨てプラスチック指令(Single-Use Plastics Directive)」により、ペットボトルのキャップがそもそも外れないように設計することが義務化されました。欧州では、プラスチックのリサイクル効率を高めるため、製品段階からリサイクルを意識した設計が推奨されており、これを「Design for Recycling(DfR/リサイクルしやすい設計)」と呼びます。ペットボトルの場合、キャップをボトルに固定したまま回収・リサイクルできる構造が奨励されています。
(トップ画像参考:CORVAGLIA MOULD AGスイスのコルヴァリア・モールド社)さて、ペットボトルとキャップがくっついたままリサイクル施設に持ち込まれた場合、素材の異なる2つをどのように分別するのでしょうか。まず、ペットボトルはキャップごと破砕機にかけられ、3〜5cmほどの破片に破砕されます。その後、比重選別が行われます。比重選別とは、物質の比重(密度)の違いを利用して、異なる素材を分離する方法で、PPやPEは水よりも比重が小さいためキャップは水に浮き、PETは比重が大きいためボトル部分が沈み、自然に分離されます。
さらに、PPとPEを区別する場合には、近赤外線(NIR)選別が用いられます。NIR選別では、対象のプラスチック破片に近赤外線を照射します。プラスチックは種類ごとに分子構造が異なるため、反射される波長や強さがそれぞれ微妙に変わります。機械はそのパターンを読み取り、PET、PP、PEなどの異なるプラスチックを正確に識別し、分別するのです。
興味深いのは、ペットボトルリサイクルへの取り組みが、日本では現状を前提に技術で課題を解決しようとするのに対し、欧州では設計や規制を通じて問題を未然に防ごうとする姿勢として表れていることです。
ただし、この話には続きがあり、欧州では、今回導入されたペットボトルのくっついたキャップ(Tethered cap)が新たな議論を呼んでいるようです。消費者の中には、キャップが口や鼻にあたって飲みにくいと感じる人がいるそうで、そのフラストレーションから、わざわざキャップを外して海に投棄してしまう場合があるそうです。実際、スウェーデン西海岸のビーチでは、2024年にTethered capの義務化が始まってから、ビーチで回収されるプラスチックキャップの数が前年の3倍に増えたそうです。そもそもの目的は「キャップの回収率を上げる」ことでしたが、逆にごみの増加につながっているとは、なんとも皮肉な話です。それにしても、なぜこうなる?政策立案には人間心理の考慮が最重要事項であることを改めて思い知らされます。
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2025/9/4竹を使ったコンポストプロジェクト その4~分解~

前回のブログから少し間があきましたが、福津市内の小学校で取り組んでいる竹製コンポストの経過をお伝えします。
夏休みに入る前までに、子どもたちは4回にわたり野菜くずを投入し、発酵の進み具合を観察しました。実は第1週目は、竹製コンポストの準備が整っていなかったため、プラスチックコンテナを代わりの容器として用い、1週間様子を見ました。衣装ケース大のプラスチックコンテナで、蓋をして1週間保管したため、嫌気性の(酸素が少ない環境で微生物が有機物を分解する)状態で堆肥化が進みました。その結果、コンポストの中で白い綿のような糸状菌(カビの仲間)が広がっているのを確認。これは、微生物が野菜くずを分解しようと活発に活動しているサインなので問題ではありませんが、これほど目に見えて糸状菌が見えるのは水分が多く、酸素が不足していることが考えられます。
そして第2週目以降、竹製コンポストが設置され、プラスチックコンテナで1週間分解されたコンポストを移し、さらに新たな生ごみを給食室からもらい投入しました。一般的なコンポストと比較して、分解速度がやや遅い傾向が見られましたが、徐々に分解が進んできたことが確認されました。
実は、コンポストに関わる微生物はとても多様です。最初に登場するのはカビや糸状菌で、繊維質の多い皮や茎などを分解するのが得意です。その後、細菌や放線菌といった微生物たちが加わり、少しずつ複雑な有機物を分解し、最終的には植物が育つための栄養たっぷりの堆肥へと変化していきます。いわば「微生物のリレー」のような働きが、コンポストの中で進んでいるのです。

コンポストの基本理論(高倉, 2019)を参考にA luten作成 1週目で確認した糸状菌の姿から、このリレーを想像しつつ、引き続きコンポスト観察を楽しみたいと思います。竹と野菜くずだけというシンプルな材料で、どのように堆肥化が進むのか――夏休み明けの経過についてもまたご紹介します。
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2025/8/25海のプラスチックから生まれた「オーシャンスゴエコ袋」

海岸に打ち上げられる漂着ごみの多くは、漁具や牡蠣養殖パイプ、食品容器などのプラスチック製品です。これまで多くは焼却や埋立で処分され、費用がかかるだけで有効活用されることはほとんどありませんでした。
そんな海洋プラスチックを再びよみがえらせたのが、「オーシャンスゴエコ袋」です。家庭や企業から出るプラスチックごみ、そして海洋プラスチックを100%リサイクルして作られたごみ袋。海のごみが、再び日常のごみ袋として役立つ――そんなユニークな発想から生まれました。
袋を光に透かしてみると、黒い斑点が見えることがあります。これはリサイクル素材ならではの模様で、海から戻ってきたプラスチックが新しい形でよみがえった証。そうとらえるとロマンがありますよね。

実際のごみ袋に求められる強度や使いやすさについても評価が進められており、実用性の高さが期待されています。ここで私たち消費者ができることは何か。黒い斑点にロマンを感じ、多少の欠陥を許容することで、再生プラスチックの市場投入を後押しすることです。
この「オーシャンスゴエコ袋」の開発を進めているのが、NPO法人木野環境です。廃プラスチックの組成調査などで、お世話になっています。同法人では、漂着プラスチックを種類ごとに選別・破砕し、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などをペレット化する仕組みを整備。こうした取り組みにより、再生原料を袋や建材といった実用品へとよみがえらせています。
海洋ごみ問題は深刻ですが、「オーシャンスゴエコ袋」はそのごみを「資源」として活かし、地域や社会に循環の仕組みを生み出す試みの象徴です。
新しいことを始めると賛成も反対もあるものです。日本では他国に比べて、一つの否定的な声で計画が止まってしまうことも少なくありません。もちろん意見を大事にすることは大切ですが、全員一致を待っていたら前に進めないこともあります。
だからこそ、「まずはやってみる」という小さな一歩が、よりよい社会をつくるきっかけになるのではないでしょうか。海を守る取り組みも、暮らしを変える挑戦も、その始まりはいつも小さな一歩から。
小さな一歩が積み重なれば、大きな未来につながります。
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2025/8/20【お知らせ】NEDOプロジェクト特別講座 第二期 開催中

2020年度よりスタートしたNEDO「革新的プラスチック資源循環プロジェクト」では、福岡大学を中心に、大学と企業が連携し、廃プラスチックの高度マテリアルリサイクルを目指した研究開発に取り組んできました。
この成果を基盤として実施されている
「NEDOプロジェクトを核とした人材育成、産学連携等の総合的展開/
廃プラスチックの高度物性再生の開発技術者養成に係る特別講座」
第二期、ただいま第二回(8月20日・21日)を開催中で、テーマは「高分子溶融物性・レオロジー基礎」です。そして 明日8月21日(水)10:35~11:35 には、
A luten代表の 菊澤が登壇し、
「プラスチック資源循環のための評価フレームワークの構築」 をテーマに講演を行います。ぜひご参加ください。
講座概要
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2025/8/7竹を使ったコンポストプロジェクト その3~コンポスト設置・投入~

前回に引き続き、小学校における竹材を使ったコンポストの取り組みについて紹介します。
前回のブログで紹介した2種類の竹製コンポスト(土置き型と脚付き型)を、福岡県福津市内の小学校に設置しました。
6月下旬から給食委員会の5・6年生による運用がスタート。6年生は土置き型、5年生は脚付き型のコンポストを使い、週1回、給食の野菜くずを投入して堆肥づくりに取り組んでいます。活動初日、子どもたちは1日で数キロの野菜くずが出ることに驚き、日々の給食で生まれる「ごみ」の量に、資源としての重みを実感していました。
夏休みに入るまでの週1回の委員会活動にて野菜くずをコンポストに投入し、そのたびにスコップでしっかりと混ぜながら、発酵の進み具合を観察します。においや水分の調整には、竹から作られた自然素材「竹肥姫(たけひめ)」を使用。湿気を吸収し、分解を助ける調整材として活躍しています。

竹肥姫(たけひめ)(株式会社林田産業HPより) このコンポストの最大の特徴は、放置竹林などの問題を抱える「竹」を有効活用している点です。容器自体に竹を用い、さらに堆肥を作る基材にも「竹のみ」を使用しています。一般的に使われる種菌などは一切加えず、竹と野菜くずだけで自然の分解を促そうという試みです。私たちも、様々なコンポストを試してきた経験がありますが、竹粉のみを基材にして堆肥化を行うのは大変珍しい取り組みと言えます。どのような結果になるのか今から楽しみです。
初回の投入から1週間が経過し、中を確認したところ、ニンジンや玉ねぎの皮がほとんど原形をとどめており、分解はまだあまり進んでいない様子でした。このことから、一般的なコンポストと比較して、分解速度がやや遅い傾向が見られると考えられます。ただし、これは、発酵促進のための微生物(いわゆる種菌)を添加していないため、分解に適した微生物が十分に定着しておらず、立ち上がりに時間がかかっている可能性があります。特に、竹や乾燥した有機物を基材とした場合、炭素と窒素のバランス(C/N比)が偏りやすく、初期段階では好気性分解が進みにくくなると考えられます(このあたりの基礎知識については、また別の機会に詳しくご紹介できればと思います)。
今後も継続的に生ごみを投入していくことで、自然環境中から微生物が徐々に導入され、分解環境に適応した菌種が優占するようになると考えられます。その過程で、分解のスピードも次第に安定してくる可能性があるため、引き続き経過を観察していきたいと思います。
今後、コンポスト内の様子がどのように変化していくのか、引き続きご紹介していきます。
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2025/7/24竹を使ったコンポストプロジェクト その2~竹の加工・組立~

現在A lutenでは、株式会社林田産業と協力し、竹材を使って手作りのコンポストを地元の小学校に制作・設置する取り組みをおこなっています。
前回のブログではコンポストの材料となる竹の伐採の様子をお届けしましたが、今回は実際にコンポストを作成する様子を紹介します。
今回、2種類のコンポストを作成しました。(トップ写真(左):脚付き型、(右):土置き型)どちらもキエーロの考え方を参考にしたコンポストで、竹製の土置き型と脚付き型です。土置き型(写真右)は、底がなく、地面に直接設置するタイプのコンポストです。それにたいして、脚付き型(写真左)は、地面に接していないタイプのものです。

<土置き型のパース図> 土置き型は、半分に割った竹を交互に組み合わせて壁を作ります。横幅と奥行きともに、竹の本数を増やすことでお好みの大きさに仕上げることができます。ただし、竹を半分に割り、節を取り除き、土を深く掘って倒れないように差し込んでいく作業は思いのほか時間がかかります。また、竹の太さやしなりには固有差があるため、こちらを抑えると向こうが倒れ、向こうを支えるとこちらが倒れるので、まっすぐな壁を作っていくには手が5-6本必要だなと感じました。

<竹を縦にカットする様子> 一方、脚付き型は、丸のまま使用するため、土置き型に比べ手間は半分以下です。今回は、ロープワーク熟練者が不在であったため、芸術は爆発だ!と言わんばかりの自由な縛り方になっていますが、今後プロロープワーカーをゲストでお呼びすればさらに見目麗しい井桁構造が完成すると自負しています。こちらは、見ての通り、竹の太さ分の隙間が前後面と側面に交互にできてしまうため、中に麻袋を設置します。夏の間は問題ないですが、冬になると保温性が落ちることが気がかりです。こうした課題も含め、現在観察中です。
今後はこのコンポストを実際に小学校で運用している様子もお伝えします。
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2025/7/10竹を使ったコンポストプロジェクト その1~竹伐採~

日本各地の風景には、美しい竹林が点在しています。その青々とした姿は心を和ませてくれますが、その力強い成長の一方で、竹林は適切に手入れをしないと、深刻な環境リスクを引き起こすことがあります。竹は根が浅く、斜面の多い日本では放置すると土砂崩れの原因になります。急速に広がる竹林は日光を遮り、他の植物の成長を妨げて生態系のバランスも崩します。それらを防ぐために、適度な間伐で光と風を通すことが、斜面の安定と自然環境の保全につながります。豊かな自然を未来に引き継いでいくためにも、竹林を「育てる」という意識が今、求められています。
私たちA lutenは、福岡県福津市を拠点に、ごみ収集や木くず・竹材などのリサイクル事業を展開する株式会社林田産業と協力し、間伐した竹を使って手作りのコンポスト(生ごみ堆肥)を地元の小学校に制作・設置するプロジェクトを始動しました。
一般的に、家庭から出るごみの約2〜3割は生ごみで、水分が多く腐りやすいため、悪臭の原因になったり、猫やカラスによる被害を招くことがあります。さらに、運搬や焼却にも多くのエネルギーを必要とするため、生ごみの分別や減量は特に重要です。
このプロジェクトでは、地元の竹で作ったコンポストを使って、子どもたちが資源循環や環境の大切さを学ぶきっかけにしています。堆肥化は、ごみの削減に加え、その運搬や処理に伴うCO₂の排出を減らし、土を豊かにする持続可能な取り組みです。持続可能なごみの処理を通じて、循環型社会への意識を育みます。
今回、地元の竹からコンポストを作ろうと福津市内の竹林を訪れました。日本には、真竹(まだけ)、孟宗竹(もうそうちく)、淡竹(はちく)などを含む多くの種類の竹があります。真竹は細く節間が長い、孟宗竹は太く節間が短いなどの特徴があり、今回は細く扱いやすい真竹を伐採しました。
次回は、伐採した竹をどうやってコンポストに使えるようにするのか、竹の加工の様子をお届けします。
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2025/5/30【登壇報告】第37回環境工学連合講演会にて講演しました

2025年5月27日(火)、六本木・日本学術会議講堂にて開催された「第37回環境工学連合講演会」公開シンポジウムに登壇しました。
本シンポジウムは「先進サスティナブル社会における環境工学の役割」をテーマに、環境・エネルギー・社会システム・教育など多様な分野の専門家が集い、未来志向の研究や取り組みを共有する貴重な場となりました。
A luten代表の菊澤は、「プラスチック資源循環のための評価フレームワークの構築:サーキュラービジネスモデルの視点から」と題して講演を行い、プラスチック循環の実装を後押しするための評価フレームワークについて報告しました。

当日は、現地とオンラインを合わせて300名を超える方々にご参加いただき、プラスチック循環というテーマへの関心の高さがうかがえました。
また、質疑応答では、「再生プラスチックを流通させるには、量が先か、質が先か?」という本質的な問いが寄せられ、講演後の意見交換でも関心の高い議題として話題に上がりました。翌日に参加したNEW環境展の会場でもお会いした方々に同様の問いを投げかけたところ、興味深い見解が複数寄せられましたので、ご紹介いたします。
欧州の環境プラントメーカーの出展者からは、「日本では再生材を目玉商品に用いようとするあまり、初めから高品質を求めすぎている」との指摘がありました。包装材、物流資材、什器など、製品以外の用途も含めて再生材を柔軟に活用していくべき、という意見です。
さらに、再生プラスチックを扱う商社からは、「高品質な再生材へのニーズは国内でも確実に高まっているが、その品質と量を安定的に確保できる状況にはない」との声も聞かれました。これは、メーカー側が求める品質と供給量のハードルの高さが、普及の妨げとなっている現状を示唆しています。
今回の講演でご質問くださったのは、再生材を供給されているリサイクラーの方でしたが、同様の課題意識を持たれている様子がうかがえました。講演でも述べたとおり、バリューチェーンのいずれかの段階で「詰まり」が生じていることは明らかです。再生材の価値が市場において認められれば分別排出も進み、高品質な排出や再資源化への協力が得られるはずですが、その評価や需要が曖昧なままでは、主体的な協力は得にくいのが現状です。
今回の登壇を通じて得られた気づきやフィードバックを、今後の研究と社会実装の方向づけにしっかりと活かしていきたいと考えております。
最後に、このような貴重な機会をいただきました日本学術会議 環境学委員会 環境科学・環境工学分科会の皆さま、本会議へのご推薦をいただきました廃棄物資源循環学会の皆さま、そしてご参加いただいた皆様に心より感謝申し上げます。
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2025/5/8【登壇】5/27東京・オンライン開催 │ 第37回環境工学連合講演会

5月27日(火)、六本木の日本学術会議講堂にて公開シンポジウムが開催されます。環境・エネルギー・社会システム・教育など、幅広い分野の第一線で活躍する専門家たちが、新社会の構築に向けた研究について発表、話題提供を行います。代表の菊澤は「プラスチック資源循環のための評価フレームワークの構築:サーキュラービジネスモデルの視点から」と題し、11:20からの回で講演します。
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第37回環境工学連合講演会開催概要
テーマ:先進サスティナブル社会における環境工学の役割
会 期:2025年(令和7年)5月27日(火)
会 場:日本学術会議講堂 +オンライン(Zoom)
参加費:無料
主 催 : 日本学術会議 環境学委員会環境科学・環境工学分科会
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本イベントでは、カーボンニュートラルの社会実装、脱炭素社会の実現への道筋、エネルギー供給システムの在り方について、活発な討論の場を提供。持続可能な未来に向けた「科学技術の現在地」と「これから」を探ります。お誘い合わせの上ぜひご参加ください。
事前の参加登録が必要となります。
詳細は日本学術会議のサイトでご確認ください。
