clear plastic bottle on green grass

– プラスチック-

プラスチックは20世紀に入り、人類の生活に革命をもたらした素材です。1950年代には、その軽量性や耐水性から、包装材や製品の製造に広く利用されるようになりました。しかし、その利便性と共に、大規模な環境問題を引き起こす要因となってきました

プラスチックの課題
枯渇資源である化石燃料に依存すること
使用後の不適切な処理により、海洋や陸上の生態系に深刻な影響を与えていること
マイクロプラスチックによる環境や人体への影響が懸念されること
製造・加工・廃棄の過程で、温室効果ガスが排出され、気候変動に影響を与えること
使用済み製品が途上国等に渡り新たな問題を引き起こしていること
手軽に使い・廃棄できることで、線形の経済システムを助長すること1

私たちは、次のような視点で、プラスチック問題にアプローチし、社会変革につながる提案・実践を行っています。

– 廃プラスチックを生み出さない生活や事業活動の提案
– ローカルで実施可能で、誰もが参加できる仕組みの構築
– 限られた資源を循環させる、廃プラスチックの有効活用
– これらによって人々のウェルビーイングを向上させる取り組み

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    2024/9/30
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    ペットボトルキャップのリサイクル最新情報 〜9/10工場視察報告〜

    リサイクルのためせん別中のペットボトルキャップ。新栄化成株式会社にて

    ペットボトルの回収率は94.4%に対して、キャップの回収率は20%にとどまっています。小さなキャップですがポリエチレン(PE)もしくはポリプロピレン(PP)の単一素材でできているためリサイクルしやすく、高品質な再生材になります。しかし、一般的なプラスチックの選別施設では、小さいがゆえに選別の際にはじかれてしまうことも多くあります。

    ペットボトルは回収率94%キャップは回収率20%
    出典│日経SDGsフォーラム特別シンポジウム(9/12開催)進栄化成代表・進藤氏発表
    *キャップはその他プラスチックとして回収されているため、数字が公表されていません。

    今回訪問した進栄化成株式会社は、通常小さすぎて選別が難しいキャップを、サイズ別・色別・樹脂別に選別する技術を開発することで、キャップの再資源化を実現しています。

    こうして選別されたキャップは、ペレットと呼ばれるプラスチック原料に再生され、プラスチック成形加工業者に販売されます。ペレットは、産業資材・土木資材・流通資材・ ボールペン・回収ボックスなどの色々な製品へ再資源化されます。

    こうした技術の進展が、未開拓の資源のリサイクルに必須であると考えられます。

    工場の端に積み上げられたごみ袋の写真
    関東を中心に、全国からボトルキャップが集まってくる工場の様子
    色別に選別されたキャップ粉砕品の写真
    このペレットが新しいプラスチック製品に生まれ変わります
    再生プラスチックで作られた買い物かごの写真
    この買い物かごも再利用されたボトルキャップから作られています
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    2024.3.4
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    登壇『【3/4福岡で開催】プラスチック問題を考える勉強会 企業・団体で取り組む3氏が議論』

    プラスチック問題を解決するためのポイントを考える勉強会が3月4日、「福岡市NPO・ボランティア交流センター あすみん」(福岡市)で開かれます。企業やNPOなどで問題解決に取り組む方々と異なる立場から語り合います。あすみんが主催し、朝日新聞SDGs ACTION!編集部が企画協力します。

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    2024/1/31
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    採択「令和5年度脱炭素型循環経済システム構築促進事業(プラスチック等のリサイクルプロセス構築及び省CO2化実証事業)」

    九州大学を中心とした研究者・事業者の皆様とともに、「リサイクル困難素材等の高品質リサイクル実証事業」を開始します。今後2年と少しの期間で、廃棄された容器包装プラスチックと製品プラスチックの高品質なリサイクルの技術開発やそれに付随する回収・選別の仕組み、CO2の削減効果などを検証していきます。

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    2023.10.25
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    読売新聞に掲載『環境に配慮したプラスチックの削減と循環』

    10/25に登壇したイベントの記事が読売新聞に掲載されました。

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    2023.10.25
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    登壇『環境に配慮したプラスチックの削減と循環』

    公益財団法人福岡アジア都市研究所主催、令和5年度第2回ナレッジコミュニティ「『環境に配慮したプラスチックの削減と循環』~持続可能なまちづくりに向けてプラスチックの実態を知る~」に代表の菊澤が登壇しました。

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    2023.9.14
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    出前講義『福翔高校「総合的な探究の時間」』にて講義

    「地域社会」というお題をいただき、プラスチック問題と掛け合わせてお話させていただきました。弊組織側の諸事情により対面での講義が叶わず、オンラインでの講義となりましたが、高校生に何か持ち帰ってもらえるものがあれば良いな…と。

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    2023.9.12
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    研究発表『第34回廃棄物資源循環学会研究発表会』にて発表

    「プラスチックの回収システム構築に向けたバリューチェーンの工程別課題に関する研究」について口頭発表、「商業施設の廃プラスチックの回収方法および再生可能性に関する研究」についてポスター発表を行いました。共同研究者をはじめ、皆様のご協力で良い議論を行うことができました。ありがとうございます。

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    2023.3
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    講演「廃プラスチックの循環における情報連携の課題とサーキュラー・エコノミー実現への展望」

    廃棄物資源循環学会若手の会・環境技術学会「若手の会」主催の合同セミナー「デジタル技術の環境分野への適用事例と課題」にて講演しました。

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    2022.10-2022.12
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    国内初、大学を拠点にしたプラスチック資源回収実証を福岡大学で実施

    「プラスチック再生材の市場と利用可能性に関する研究会」において、花王株式会社、三菱ケミカル株式会社、株式会社リコーの協力のもと、国内初の大学を拠点としたプラスチック資源循環実証を福岡大学で実施しました。

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    2022.9
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    【学会発表】プラスチック製造関係事業者の再生素材の使用に関する実態調査

    再生プラスチック材の使用促進に向け、樹脂製造関係事業者に対し、再生樹脂の使用に関するアンケート調査を実施し、その結果を廃棄物資源循環学会研究発表会にて発表しました。再生樹脂に求める物質的・コスト的条件、再生樹脂を使用する際の不安・懸念、プラスチックに関する社会的情勢についての認知に関して質問を行った結果、物質的条件について、「バージン材と同等の物性であれば使いたい」という回答が71%、コストについては、「バージン材より安ければ使用したい」という層が81%、「同価格帯であれば検討する」(33%)が「そう思わない」(41%)を下回り、コストに対するシビアな感覚が明らかになりました。