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竹を使ったコンポストプロジェクト その5~検証!究極の竹堆肥でほうれん草は育つ?前編~

コンポストでの堆肥づくりを記録してからしばらく時間が空いてしまいましたが、その間も竹コンポストの中では分解が静かに進み、夏休みの期間を使って十分に熟した堆肥ができあがっていました。
今回は、竹コンポストでできた堆肥を実際の畑に施肥し、野菜の育ち方にどんな違いが出るのかを確かめた実験を、少し時間をさかのぼって振り返ります。コンポストを畑にすき込んだのは夏休み明けの9月、種を蒔いたのは10月のことになりますが、経過と結果を整理するため、ここで改めて記録していきます。
使用した竹コンポストはAとBの2基で、どちらも投入を終えてからかなり時間が経過していました。中を確認すると、堆肥の量は当初より減り、しっかり完熟した状態になっていました。まずは、この2基分の堆肥を、竹コンポストに隣接する畑へ移します。
竹コンポストAの中は、見た目にも分解がよく進んでおり、においもなく扱いやすい状態でした。堆肥は畑へ運び、表面にまいて軽くすき込みました。この作業の際、コンポストの中にアリの巣ができていたようで、堆肥を畑に運ぶときにたくさんのアリも一緒に移動してしまいました。一般的に、適切に管理されたコンポストの中は温度や湿度が高いため、アリが住みつくことはあまりありません。投入していた生ごみは野菜くずのみで、ごはんやパン、油分の多い食品などは入れていなかったため、糖分などに引き寄せられたとは考えにくい状況でした。今回のケースでは、分解がひと段落して温度が下がったタイミングで、コンポスト内が乾燥し、アリにとって居心地のよい環境になってしまった可能性があります。また、今回使用したコンポストは土置き型で、地面と直接つながっている構造のため、周囲の土壌からアリが入りやすかったことも影響していそうです。子どもたちの中には虫が苦手な子もいます。スコップや棒でつっつきながらも何とか土とたわむれて?くれました。

コンポストAの様子
続いて竹コンポストBです。こちらは麻袋に入れたまま畑へ運び、袋をひっくり返してそのまますき込みました。

こうして竹コンポストA・Bともに中は空になり、堆肥づくりの一区切りと、畑での新しい段階につながりました。
今回は、作物の成長の違いを確認するために、林田産業さんが比較実験区画を設定してくださいました。
同じ畑の中で、次の3つの区画を並べて設定しました。
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元肥とほうれん草用の化学肥料を施した区画(黄色部分)
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竹コンポストの堆肥のみを施した区画(緑色部分)
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何も施さない区画(無色部分)
いずれも同じ品種のほうれん草を育てることで、肥料の違いが生育にどのような影響を与えるのかを比較できるようになっています。

その後、10月にほうれん草の種まきを行いました。
子どもたちは、ほうれん草の赤い種を受け取り(トップ画像)、指を広げた手を目安にして、指と指の間隔ごとに播種する方法を教わり、丁寧に作業を行いました。

こうして、竹コンポスト堆肥が実際の栽培でどのように働くのかを確かめる実験が始まりました。
次回は、発芽から58日目までのほうれん草の生育を振り返りながら、時間をかけて作った竹コンポスト堆肥がどのような結果をもたらしたのかを、まとめて考察していきます。
