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竹を使ったコンポストプロジェクト その6(最終回)~検証!究極の竹堆肥でほうれん草は育つ?後編~

前編ブログでは、竹コンポストでできた堆肥を畑に施し、条件を分けてほうれん草を種まきするところまでを記録しました。
今回はその続きとして、発芽から生育の経過を追いながら、種まきから58日目、収穫までの歩みを林田産業さんの記録を交えて一気に振り返ります。
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発芽(8日目): すべての区画で無事に発芽がそろいました。この時点では、どの区画も大きな差はありませんでした。
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本葉の展開(15日目): 早くも差が出始めます。化学肥料区は安定して成長していましたが、コンポスト堆肥区と無施肥区は成長が停滞し始めました。
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明暗分かれた中期(32日目): 化学肥料区が順調に育つ一方で、無施肥区は消滅し、コンポスト堆肥区も虫食いや成長不良で全滅に近い状態となりました。
- 最終結果(58日目): 最終的に収穫期まで育ったのは「化学肥料区」のみでした。本葉が8〜10枚まで育ちましたが、残念ながらコンポスト堆肥区では収穫に至る成果は得られませんでした。

今回の実験を通じて、資源循環の「難しさ」と「可能性」の両面が見えてきました。
給食残渣を焼却せず、堆肥として畑へ戻す「資源循環の流れ」を具体的に確認できたことは大きな成果です。しかし、今回の竹コンポスト堆肥だけでは、ほうれん草の初期生育に必要な窒素分などの養分が不足していた可能性が高いと考えています。 生ごみを魔法のように消し去ってくれるコンポストですが、そこから生まれる堆肥は、あくまで元となる野菜くずの栄養から得られたものです。「魔法の肥料」ではなく、作物の種類や生育段階に合わせ、他の肥料と適切に組み合わせて使う必要があるという重要な示唆が得られました。
タイプA(土置き型)のコンポストでアリが多く見られたように、分解過程での温度・湿度・投入物のバランスが堆肥の質に直結します。次回の運用では、これらの内部環境をより適切に管理することが課題となります。
役目を終えた2基のコンポストを解体し、竹材の劣化や接合部の状態を点検しました。実際に使ってみることで、それぞれのモデルの長所と短所が明確になりました。
- タイプA(土置き型): 地面直置きで分解は進むが、底が深く「撹拌(かき混ぜ)作業」が難しい。
- タイプB(脚付き型): 麻袋を使い「可動性」や「取り出しやすさ」には優れるが、容量や耐久性に課題。
これらの経験を活かし、今後は両者の長所を掛け合わせたハイブリッドモデルの開発を目指します。
今回のブログで、竹コンポストに関する記録は完結です。設計から製作、堆肥づくり、そして栽培実験までの一連の工程を通じて、多くの発見と学びがありました。
実証実験の結果は、成功も失敗も含めて次なる資源循環プロジェクトへの貴重な第一歩です。何より、児童、教職員、企業(林田産業さん)、地域協力者が一丸となって取り組んだこのプロセスは、今後の環境学習の強固な基盤となりました。
今回得られた気づきを、これからの活動や未来の資源循環へとつなげていきます。
協力してくださった皆さま、本当にありがとうございました!
